こんにちは、鍼灸マッサージ治療院 feel 院長の佐野です。
当院では、トリガーポイント鍼治療を中心に、痛みや不調の根本改善を目指した施術を行っています。
今回は、よくいただく質問のひとつ「鍼治療って何回くらい通えばいいんですか?」という疑問にお答えしていきます。
鍼治療は“一度で完治”するものではありません
まずお伝えしたいのは、鍼治療は1回で魔法のように症状が消えるわけではないということ。もちろん1回で大きな変化を感じる方もいますが、ほとんどの場合は体が変化していくプロセスが必要です。
特に当院で行っている「トリガーポイント鍼治療」は、筋肉・筋膜にある不調の原因、トリガーポイントにアプローチする方法で、持続的な効果が期待できますが、1回目の施術から劇的に良くなるというより、毎施術ごとに体調の良い時間が長くなっていくと考えていたいただければと思います。
1回目は3日、2回目で1週間というように、楽な時間が増えていくと思ってください。
以下は実際にどのくらい通う必要があるのか。以下は開業22年に及ぶ当院データをもとにした、主な症状別の平均治療回数です。
頭痛 平均施術回数:4.4回 対象者数:680名
坐骨神経痛 平均施術回数:7.8回 対象者数:843名(ヘルニア・脊柱管狭窄症などと診断された肩を含む)
五十肩 平均施術回数:6.2回 対象者数:548名
腰痛 平均施術回数:3.8回 対象者数:1236名
肩こり 平均施術回数:3.6回 対象者数:1482名
治療の終了目安としては、1ヶ月以上症状が出なかった場合をゴールとしています。
※ご注意:
これはあくまで“平均”です。症状の重さ、期間、生活習慣、自己管理の有無によって必要回数は前後します。
治療頻度の目安:どのくらいの間隔で通うべき?
初期(週1回〜2回程度)
初期段階は、集中的に通うことで治療効果を蓄積させることが重要です。
特に強い痛みや慢性症状がある場合は、通常は週に1回多くて、2回の頻度を推奨いたします。
改善期(10日に1回〜2週に1回)
症状が和らぎ、体の回復力が高まってきたら、少しずつ間隔を空けながら様子を見る段階に移行します。
メンテナンス期(月1回〜)
完全に症状が消えたあとも、再発防止や体調維持のために月1回程度のメンテナンスを取り入れる方が多いです。
“痛くなる前のケア”が、結果的に通院回数を減らすコツです。
この頻度は、あくまでも参考です。
自分に合ったペースをご一緒に見つけていきましょう。
私たちは、「いつまでに、どんな状態になりたいか」をしっかりヒアリングした上で、少しでも早い症状緩和を目指し一人ひとりに最適な治療計画をご提案しています。
「通えるペースが限られている」
「最短で結果を出したい」
「根本からしっかり体を変えたい」
どんなご希望も遠慮なくご相談ください。
最後に、痛みや不調は我慢しないでください。
痛みや不調を“慣れ”で済ませていませんか?症状が慢性化するほど治療の回数も必要になります。
鍼治療は、症状の根本に働きかける選択肢のひとつです。
まずは一歩踏み出して、ご自身の体に耳を傾けてみてくださいね。
『この記事の執筆者:佐野 聖(はり・きゅう・マッサージ治療院 feel 院長)』
佐野聖は1995年に鍼灸マッサージ師(国家資格)を取得。8年間にわたり整形外科クリニックに勤務し、医師との連携による臨床経験を重ねたのち、2003年に横浜にて鍼灸マッサージ治療院「feel」を開院しました。
筋筋膜性疼痛症候群(MPS)やトリガーポイントによる痛みやコリの治療を専門とし、肩こり・腰痛・坐骨神経痛・五十肩・頭痛など、多岐にわたる慢性症状の改善を得意としています。
その治療技術は、鍼灸専門誌『医道の日本』にも紹介されており、エビデンスと経験をもとに、患者様一人ひとりの痛みの本質に迫る施術を行っています。

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