今日は整形外科で脊柱管狭窄症と診断され、腰痛と臀部〜脚への痺れ・痛み・重さで来院された方の施術についてお話しいたします。
【患者:86歳 女性】
症状:椅子に座っていると、腰部に痛み。臀部から〜脚にかけて重だるさと痺れが出てきて、立ち上がることができない
医療機関での診断:脊柱管狭窄症(薬を服用しながら様子を見るようにと指示を受ける)
症状の出る姿勢がはっきりしていたので、当初より大腰筋が痛みの原因となっていると考え、大腰筋を中心に臀部や太もも裏の筋肉へのトリガーポイント鍼治療を行いました。
(症状の出る姿勢や動作により治療の中心となる筋肉が変わってきます。見極めには専門的な知識が必要です。)

丸で囲まれているところの針が、大腰筋にアプローチしたものです。
下の図の青くなっている筋肉が大腰筋です。
(左:斜め後側から見た図・右:横から見た図)
右の図では大腰筋が腰から股関節の前側までつながっているのがわかると思いますがこの繋がりこそが、座位での症状憎悪と関係します。
大腰筋には、長めの針を使用し、適切な角度でアプローチしていきます。
施術の結果は、週に1度の施術を4回、その後1週間間を空けて5回目の治療を行ったのが、今日です。
4回目の鍼施術の後、趣味の社交ダンスにも復帰したと、うれしいご報告を受けました。
明日もダンスへ行かれるそうです。
今回はお手本通りに改善されたケースですが、以前のブログにも書いたように、医療機関で手術しかないと言われなければ、トリガーポイント鍼灸が症状緩和のお手伝いをできる可能性はあります。
脊柱管狭窄症に限らず、椎間板ヘルニアなど痛みや痺れをだす症状でお困りの方は一度ご相談ください。
=この記事は、鍼灸マッサージ師(国家資格)である当院院長の佐野聖が書いています=
「佐野聖は1995年の国家資格取得以降、臨床の第一線で活躍しており、その技術は鍼灸の専門誌である「医道の日本」において紹介されるなど、トリガーポイント・筋膜由来の痛みやコリの改善において高い評価を得ております」