ABOUT TRIGGER POINT

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※この情報は鍼灸師として29年間第一線で活躍した当院の院長佐野聖が記述しており、日本で代替医療に分類されている国家資格を持っております。

トリガーポイントって何?

トリガーポイントとは イメージ

身体の痛みと深くかかわっているの?

近年テレビ番組やメディアで多く取り上げられ、関心が高まっているトリガーポイント。

トリガーポイント((Trigger Ponit))とは、簡単に説明しますと「痛覚過敏部位」を指します。
より詳しくいうと、「体内にある痛みを感じるためセンサーが、異常をきたし常に痛みを感じるようになってしまったポイント(部位)」です。
「引き金」という意味を持つ「トリガー(Trigger)」と「点」という意味を持つ「ポイント(Point)」の合成語で、日本では古くから「発痛点」と呼ばれております。

そのトリガーポイントについてより分かりやすく、以下にまとめましたので是非ご覧ください。

※医療現機器の一つ、人工呼吸器の患者の吸気努力を感知するための機能を「トリガー」といいます。このページで解説する「トリガーポイント」とはまったく関係がないので、ご注意ください。

トリガーポイントの意味と具体的な例

人間には痛みを感じるためのセンサーがあります。
皮膚表面にもありますが、身体の中、ファシアや筋膜などにも備わっています。
時にそのセンサーが過敏になり、ちょっとした刺激や冷えでも痛みを感じるようになったり、ひどい場合には、刺激がなくても常に痛みを感じるようになることがあります。

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それでは具体例を挙げ、説明いたします。
■ ファシア・筋膜のトリガーポイント
皆さんもきっと一度は経験のある靴擦れですが、靴擦れした場所は赤くなり、水膨れになることもあります。
そしてちょっとした刺激でヒリヒリ痛みを感じる、時には刺激をしなくても常にヒリヒリして、広い範囲で痛みを感じるようになってしまいます。つまり皮膚のセンサーが過敏になっている状態です。

この靴擦れに似た状況が体の中にあるファシアや筋膜でも起こることがあると言われています。
ファシアや筋膜は繰り返し動作により、同じ箇所が擦れ合い靴擦れと同じような状況になってしまうと、一定の動作で痛みやシビレを発し、ひどくなると安静時にも感じるようになってしまいます。
たとえば日々の仕事の中で、キーボードを何度も打つ繰り返し動作によって重なり合うファシア・筋膜がこすれあい、そこにある痛みを感じるセンサーが過敏化した状態になるとそれがトリガーポイントになると考えられます。
前腕にトリガーポイントが形成されると、肘や手首に痛みや痺れなどの症状の原因となることがあるようです。
■ 血流障害が原因のトリガーポイント
もうひとつ、血流障害が原因のトリガーポイントについては、霜焼けをイメージしてもらえると良いと思います。
霜焼けは、寒さによって血管が収縮し、血流障害がおきて、かゆみや腫れが起きてしまいます。
これに似た状況も、ファシアや筋膜で起きることがあるようです。

たとえばオフィスで椅子に座っている時、この姿勢は、お尻にはストレッチがかかり、上から数十キロという体重が載って、のし餅状態となり筋肉は鬱血状態になっています。
その結果、血流障害がおきてファシアや筋膜は栄養不足になり過敏化したセンサーがトリガーポイントになると言われています。
臀部にトリガーポイントが形成されると、臀部の痛みや下肢の痛みや痺れの原因となることがあります。

このように体の一番外側にある膜である皮膚に起きることは、体の中にあるファシアや筋膜にも起きているということです。

「関連痛」とは? トリガーポイントとは異なる部位の痛み

トリガーポイントを説明する上で欠かせないのが「関連痛」です。

筋筋膜トリガーポイントの周辺では、局所的な酸素不足などにより痛覚関連物質(痛みを感じさせる物質)が放出され、侵害受容器(痛みのセンサー)がそれらに反応することで痛みが発生するといわれています。
その痛みの「発生源」は、実際に痛みを感じている部位にあることが3割、関係のない部位にあることが7割という報告があります。
つまり、みなさんが「ここが痛い」と指し示す部位の痛みの「発生源」は、痛みを感じている部位とは異なる場合が多いということです。
そしてその痛みの「発生源」は主に「痛みの引き金になる点」=「トリガーポイント」で、また、その「トリガーポイント」が引き起こすトリガーポイントとは異なる部位に発生する痛みのことを「関連痛」といいます。

筋筋膜トリガーポイントは、個々の筋に特徴的・特異なパターンを持った痛みを関連痛として発生させます。これが関連痛パターンと呼ばれています。
当院では、この関連痛パターンを考慮しながら痛みの原因となる筋肉にアプローチすることで、痛みの症状を改善させる鍼施術を行っています。

トリガーポイントと圧痛点の違い

トリガーポイントと圧痛点の意味を混同するケースが散見されますが、両者は違うものです。
圧痛点(あっつうてん)は押して痛い部位であるのに対し、身体の中にある特別な場所で、筋肉が固まってしまったような圧痛部位(トリガーポイント)が存在し、それを押さえるとその周りの部分に関連痛と呼ばれる痛みが感じられるのが特徴です。

トリガーポイントとファシアの相関関係

トリガーポイントを説明する上で、欠かせないものがファシア(Fascia)です。
ファシアとは、筋肉や骨、臓器、脂肪、皮膚、血管など様々な組織を包む膜を指す医学用語です。
一般的に「筋膜」と知られていますが、実は筋膜は、身体にある無数のファシアの一つとされます。
ファシアについては以下のページに詳しくまとめてあります。
fascia(ファシアについて)
ファシアは、運動不足やストレスなど、様々な原因で癒着してしまう性質を持っております。
この状態で癒着部位に牽引刺激が起こるとトリガーポイントが反応し、「痛み」を感じてしまうのです。

トリガーポイント形成の原因

トリガーポイント形成に様々な原因がありますが、一般的には、

  • 物理的なストレス:過度なワークアウトやスポーツでの体の酷使
  • 環境的なストレス:長時間にわたるデスクワーク・オフィスでの冷え
  • 様々な精神的なストレス

などが挙げられます。
これらの要因により、上述したファシアの癒着が発生し、やがてはトリガーポイントの形成を誘発すると考えられております。

トリガーポイントの施術法

トリガーポイントの施術法についてご説明します。 トリガーポイントのある場所は、血流が悪くなっていますので、トリガーポイントが出来てしまった筋肉・筋膜に施術をすると共に、周囲の筋肉 にも施術をして、過敏になったセンサーを元に戻して症状を和らげます。

トリガーポイント療法は、腰痛・坐骨神経痛・頭痛・痛み・五十肩などの痛み、肩こりや筋肉の張り、コリにも効果的と言われています。
このようなトリガーポイント療法に基づいた施術法は、

  • 鍼灸
  • マッサージ
  • 筋膜リリース
  • トリガーポイント注射

などがあり、鍼灸を取り入れた療法を「トリガーポイント鍼灸」もしくは「トリガー鍼灸」といいます。

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トリガーポイント 関連リンク

身体の各部位別のトリガーポイントについて以下の記事にまとめたので、ぜひご一読ください。
側頭筋 トリガーポイント、頭痛や顎の痛みの対処法について
後頭下筋群の首コリはトリガーポイント形成の兆候!目の疲れや頭痛の原因にも

その他関連リンク

当院のトリガーポイントサービスはこちら

トリガーポイントとファシアの相関性について

鍼灸とは?定義と効果について

鍼灸施術 初めての方へ


院長:佐野 聖

坐骨神経痛・腰痛・肩こり・頭痛など、トリガーポイントが原因の症状は多く、適切な施術で早期の回復のお手伝いをいたします。また、治療法として鍼灸の定義と効果や、痛み・コリ・痺れに悩む人に役立つ情報を日々発信しております。

※当院の院長である、佐野聖は1995年の国家資格取得以降、臨床の第一線で活躍しており、その技術は代替え医療の専門誌である「医道の日本」において紹介されるなど、トリガーポイント・筋膜由来の痛みやコリの改善において高い評価を得ております。
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当院では、トリガーポイントの
・痛みなどの相関性
・痛みやコリの改善に役立つ情報や療法
など、正しい知識をお伝えするために日々努めております。痛みなどのお悩みの方は是非当院までお越しください。(トリガーポイントの情報や療法には、個人差がありますので、予め十分な時間を確保の上、説明を行います。)