はりきゅうマッサージ治療院feel 院長の広末です。
「下着がつけられない」
「エプロンのひもが結べない」
「手が後ろに回らない…」

このようなお悩みを抱える方の多くは、
五十肩(肩関節周囲炎)を発症している可能性があります。
今回は、五十肩で主に“結帯動作”ができなかった
村上様(仮名・50代女性)が、週1回×6回のトリガーポイント鍼治療とセルフ体操を継続した結果、
「痛みがほとんどなくなり、手を後ろに回す動作もスムーズになった」症例をご紹介します。
「五十肩で手が後ろに回らない」はなぜ起こる?
▶ 結帯動作とは?
「結帯(けったい)動作」とは、
手を背中側に回し、腰や背中のあたりに手を持っていく動きです。
例えばこんな場面で使われます:
エプロンのひもを結ぶ
ブラジャーのホックを留める
ズボンの後ろポケットに手を入れる
手を背中に回してかゆいところをかく
五十肩では、この「後ろに手を回す動き」が制限され、強い痛みを伴うことがあります。
その原因は、肩関節の可動域制限と筋肉の緊張(トリガーポイント)によるものです。
治療の流れ|週1回ペースで6回の通院
使用した主な治療法:
トリガーポイント鍼治療(パルスも併用)
→ 筋肉にできた硬結(こうけつ)に鍼を打ち、電気(低周波)で緩める治療法。
→ 痛みの原因となる筋肉に直接アプローチできるのが特徴です。
以下の筋肉が固くなることで、
肩が後ろに回らない・痛いという症状が出やすくなります:
・棘下筋(きょくかきん)
肩を外に回す
固まると後ろ手に回しづらい
・小円筋(しょうえんきん)
肩の外旋
動かすとズキッと痛む原因
・広背筋(こうはいきん)
腕を後ろ・下に引く
結帯動作に深く関与
・肩甲下筋(けんこうかきん)
肩の内旋
深部の違和感や痛みの元
・大円筋(だいえんきん)
肩の内転・内旋
動きの制限に関与
・三角筋後部(さんかくきんこうぶ)
腕を後ろに引く
可動域を広げる鍵になる筋
→ これらの筋肉に鍼とパルス通電を施し、
筋肉の緊張を緩めて可動域を改善しました。
ご自宅でのセルフケア:セラバンド体操
▶ 内容とやり方:
セラバンドの端を左足のかかとで踏んで固定
左手でバンドを持ち、腕をまっすぐ伸ばす
前後・左右・斜めなど様々な方向に「グイングイン」と引っ張る
肩を支点に、動かせる範囲でバンドを動かす
→毎日10分程度、痛みの出ない範囲で継続していただきました。
▶ セラバンド体操の効果
固まった筋肉を少しずつ伸ばし、動かすことで関節の可動域を回復。
血流を促し、痛み物質の排出を促進。
鍼治療との相乗効果で、より早い改善が可能に。
6回目の治療での変化・結果
結帯動作(手を後ろに回す動き)が、ほぼ左右差なしになり
動かしたときの痛みもほぼ消失、可動域も改善。
「ほぼ痛みもなく背中を触れるようになった」との実感あり。
まとめ|五十肩の痛み・可動域制限は早めの対応を。
五十肩の症状は放置していてもいずれ改善する場合がありますが
1年以上痛みや可動域制限が続くケースも多くあります。
特に「手が後ろに回らない(結帯動作の制限)」という症状は
日常生活の質を大きく下げる原因になります。
★このような症状でお悩みの方へ
肩が痛くて服の脱ぎ着がつらい
手を後ろに回せない
夜中に肩がズキズキして眠れない
病院で「五十肩」と言われたけど、治らない
湿布や痛み止めで効果を感じられない
ぜひ一度、お気軽にご相談ください。
症状に合わせた施術とセルフケアで、根本からの改善を目指します。